Shopifyで領収書を発行する方法:宛名・但し書き・お客様による発行
Shopifyストアのお客様はどうやって領収書を受け取りますか?
Shopifyはお客様に注文確認メールを送り、注文状況ページで注文内容を表示しますが、ダウンロードできる領収書については、EUとイギリス向けのVAT請求書を除いてヘルプに記載がありません。日本のお客様から会社名宛ての領収書を求められた場合、マーチャントは手作業で作るか、Shopify Order Printerのテンプレートを使うか、アプリで発行しています。
注: このページのShopifyの設定と表示名はShopifyのヘルプで、法律上の点は国税庁とe-Govの法令で、2026年10月14日に確認しました。
仕事用に購入したお客様は、経費として精算するために、会社宛てで但し書きの入った領収書を必要とすることがあります。ショップがインボイス制度の登録を受けている場合、事業者のお客様は、その領収書が適格請求書であることも求めるかもしれません。
ネットショップに領収書の発行義務はありますか?
はい。お客様から求められたら、ネットショップも領収書を交付しなければなりません。民法第486条は「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる」と定めています。同条第2項により、受取証書に代えて電磁的記録の提供を求めることもできます。ただし、「弁済を受領する者に不相当な負担を課するものであるときは、この限りでない」とされています(e-Gov:民法)。
登録事業者には、税法上の義務がもう1つ加わります。適格請求書発行事業者は、課税事業者である買手から求められたときは、適格請求書を交付しなければなりません(国税庁 インボイスQ&A 問23)。国税庁は、所定の記載事項があれば書類の名称は問わないとしているため、領収書をその適格請求書にすることができます(国税庁:インボイス制度について)。どちらの法律も、データでの領収書を想定しています。民法ではお客様がデータでの提供を求めることができ、消費税法では紙の代わりに、メールやウェブサイトを通じてデータで適格請求書を提供できます(国税庁 インボイスQ&A 問31)。
領収書には何を記載すればよいですか?
日本の領収書には、宛名、何の代金か(但し書き)、日付、金額、発行者を記載します。登録事業者であれば、適格請求書の記載事項も必要です。下の表の3列目は一般的な書き方、4列目はインボイス制度で加わる事項です。
| 内容 | 項目 | 一般的な書き方 | 適格請求書では |
|---|---|---|---|
| 誰宛てか | 宛名 | お客様の氏名に「様」、または会社名に「御中」 | 買手の氏名・名称が必要(適格簡易請求書を除く) |
| 何の代金か | 但し書き | 「お品代として」などの短い一文 | 販売した品目(軽減税率対象品目を明示) |
| いつか | 日付 | 代金を受け取った日 | 取引年月日 |
| いくらか | 金額 | 支払われた税込の合計額 | 税率ごとの合計額と、税率ごとの消費税額(適格簡易請求書では税率でも可) |
| 誰が発行したか | 発行者 | 事業者名と住所 | 売手の氏名・名称と登録番号 |
出典:国税庁:インボイス制度について、国税庁 インボイスQ&A 問58(2026年10月14日確認)
食品など2つの税率の商品を扱うショップでは、特に2つの点が重要です。どの品目が8%の軽減税率の対象かを、たとえば※印と注記で明示すること、そして8%と10%の合計額を分けて記載することです。記載事項の全体、端数処理のルール、簡易版については適格請求書の記載事項で説明しています。
小売のショップには、より簡単な方法があります。小売業者は、買手の氏名・名称を省略できる適格簡易請求書を交付でき、国税庁は小売業の販売は「その形態を問わず」対象になるとしています(国税庁 インボイスQ&A 問24)。それでも事業者のお客様から領収書に会社名を求められることはあるので、追加できるようにしておきましょう。
PDFの領収書に収入印紙は必要ですか?
国税庁の考え方によれば、PDFの領収書に収入印紙は不要です。印紙税は印紙税法に定める文書にかかり、国税庁は、電磁的記録は文書に含まれないとしています。これはメールで送った注文請書についての回答です(国税庁:電磁的記録をメールで送信した場合)。PDFだけで存在する領収書に同じ考え方を当てはめれば、印紙は不要です。
紙の領収書は異なります。5万円以上の売上代金の領収書は課税文書なので、印刷して郵送する紙の領収書には収入印紙が必要です。金額が100万円以下なら200円で、それを超えると高くなります(国税庁 タックスアンサー No.7105)。ほとんどの注文にはPDFを送り、求められたときだけ紙で出す場合は、紙の領収書の扱いを税理士に相談してください。
Shopifyの標準機能で何ができますか?
Shopifyは注文を確認してお客様に表示し、無料のShopify Order Printerアプリを使えば、自分で書いたテンプレートから領収書を印刷できます。ただし、お客様が会社名宛ての領収書を自分で発行する標準の方法は、Shopifyのヘルプに記載がありません。
- 注文確認メール:お客様が注文すると、ShopifyはOrder confirmation(注文確認)通知を送信します(Shopify:お客様への通知)。これはメールで、宛名や但し書きの入った領収書ではありません。
- 注文状況ページ:アカウントにログインしたお客様は、自分の注文と、詳細が記載された注文状況ページを確認できます(Shopify:お客様アカウント)。
- Shopify Order Printer:テンプレートはHTML、CSS、Liquidで書きます。Shopifyは作成できる書類の例に領収書を挙げています(Shopify:テンプレートの作成)。お客様の会社名と但し書きを領収書ごとに自分で入れ、ブラウザの印刷機能でPDFとして保存して、メールで送ることになります。
- Shopify POS:実店舗では、POSがレジで領収書を印刷するか、メールまたはテキストメッセージで送信します(Shopify:POSの領収書)。
- VAT請求書:注文状況ページに添付されますが、欧州連合またはイギリスに配送する注文に限られます(Shopify:VAT請求書)。
依頼が月に数件なら、Shopify Order Printerのテンプレートとメールでの返信で十分です。ただ、領収書に別の宛名を求めるお客様が1人増えるごとに、手間も増えます。
お客様が自分で領収書を発行するにはどうすればよいですか?
Shopifyのサンキューページと注文状況ページにブロックを追加するアプリを使えば、お客様が自分で領収書を発行できます。Shopifyでは、Basic Shopifyプラン以上でこの2つのページにアプリのブロックを追加でき、Settings → Checkout(設定 > チェックアウト)にあるチェックアウトとアカウントのエディターで配置します(Shopify:チェックアウトとお客様アカウントのアプリ)。
当社が開発するOriでは、StandardプランとProプランでこれができます(Oriのプラン)。有効にすると、お客様は短いフォームに入力して番号付きの領収書をダウンロードでき、その領収書は、ショップが発行する帳票と同じようにOriの保存書庫に保管されます。
- Oriで送付 → セルフ発行を開き、セルフ発行を有効にするをオンにします。お客様が宛名と但し書きを編集できるようにするか、再発行を許可するかを選びます。
- チェックアウトエディターでブロックを追加を選び、Oriの領収書の発行ブロックをサンキューページに、帳票の表示・再発行ブロックを注文状況ページに配置します。両方の手順が終わるまで、お客様には何も表示されません。
- お客様は宛名を入力し、敬称(様、御中、なし)と但し書き(お品代として、書籍代として、飲食代として、自由入力)を選んでから、発行する、PDFをダウンロードの順に選びます。お品代としてを選ぶと、領収書に「お品代として」と印字されます。
お客様ができること、できないこと:
- お客様が発行できるのは領収書だけです。対象帳票で請求書にチェックを入れると、その注文についてショップがすでに発行した請求書もダウンロードできます。
- 領収書は1つの注文につき1枚で、もう一度発行しようとすると同じ領収書が返されます。
- 注文が支払済みである必要があります。全額返金された注文では、領収書を発行できません。
- ゲスト購入のお客様は、注文後48時間まで領収書を発行できます。それ以降は、アカウントにログインしたお客様だけが発行できます。
- お客様が領収書を発行しても、Oriはメールを送信しません。お客様はダウンロードして受け取ります。
設定の詳しい手順はお客様に領収書を発行してもらうで説明しています。
ヒント: すべての注文の帳票に日本の適格請求書の記載事項を印字するOriなら、お客様がサンキューページや注文状況ページから、会社名宛ての番号付き領収書を発行できます。
領収書の宛名を変更するには?
領収書の宛名を変えるときは、2枚目を並べて発行するのではなく、差し替えます。1回の支払いに有効な領収書が2枚ある状態を避けるためです。その領収書が適格請求書で、記載事項に誤りがあった場合は、修正した適格請求書を買手に交付する必要があります(国税庁 インボイスQ&A 問32)。
Oriの管理画面の再発行は、領収書を内容を変えずに同じ番号で発行し直すもので、宛名・敬称・但し書きは変更できません。ショップ側で変更するには、理由を入力して領収書を無効化し、注文から新しく発行します。新しい領収書には次の番号が付き、無効化した領収書は保存書庫に残ります。再発行を許可と宛名の編集を許可をオンにしていれば、お客様が注文状況ページから、新しい宛名で自分の領収書を再発行できます。番号はそのままで、新しいPDFには再発行である旨が表示され、以前のPDFも保管されます。詳しくは発行済みの領収書の宛名を変更するをご覧ください。
Shopify Order Printerや手書きの領収書の場合は、新しい領収書に「再発行」と明記し、元の日付を記載して、2回の支払いと誤解されないようにします。
よくある質問
領収書の宛名に「上様」と書いてもよいですか?
書くことはできますが、上様では相手が特定されません。通常の適格請求書には買手の氏名・名称が必要で、適格簡易請求書なら省略できます(国税庁 インボイスQ&A 問58)。事業者のお客様から会社名を求められたら、その名称を書きましょう。Oriは、上様宛ての領収書を宛名なしの領収書と同じように扱います。
領収書の再発行はできますか?
領収書をなくしたお客様には、再発行と明記した写しを渡せます。販売時に適格簡易請求書を交付していれば交付義務は果たしており、改めて交付する必要はないと国税庁は説明しています。一度も交付していなければ、義務は残ります(国税庁 インボイスQ&A 問24-5)。Oriでは、お客様がもう一度求めても、別の番号ではなく同じ領収書が返され、管理画面の再発行では同じ番号で発行し直します。
領収書はインボイス(適格請求書)になりますか?
登録事業者が発行し、所定の記載事項がそろっていれば、領収書は適格請求書です。国税庁は、書類の名称は問わないとしています。登録番号や税率ごとの合計額がない領収書は、通常の領収書です。適格請求書の記載事項と、領収書の税率を正しくするための8%の軽減税率の設定方法をご覧ください。